笹岡奨学金が開いてくれた留学の道と学び(前半)
笹岡奨学生第三期生
大波多千晴
私は2024年秋から1年間、笹岡奨学金の第3期生として、英国マンチェスター大学大学院に留学し、平和と紛争修士課程(MA Peace and Conflict Studies)を修了しました。この奨学金がなければ、私の留学は実現できませんでした。支えてくださった笹岡学友会長をはじめ、ロータリー四国学友会の皆様、現地で迎えてくれたRotary Cheadle Royalの皆様に大変感謝しています。
修士課程では、平和構築と介入に関する理解を深めました。私のコースはわずか5人で、意見を求められる機会が多く、多国籍のクラスメートとの議論やプレゼンテーションを通じて、批判的思考や理論を用いた課題分析の能力を磨きました。加えて、ボスニア・ヘルツゴビナでフィールドリサーチも行いました。私は「戦争で生まれた子ども」に焦点を当て、戦後に彼らの法的認識が遅れた理由や、彼らの経験が平和構築や社会統合にどのような影響を与えたかについて研究しました。現地で当事者、政策担当者、複数のNGOに半構造化インタビューを行い、質的データを収集・分析しました。また、コンフリクトマッピングインターンシップでは、朝鮮戦争における平和の障害を政治・経済・文化・地政学的観点から多角的に分析しました。

(ボスニア・ヘルツゴビナ議会)

(サラエボ市内)
学術だけでなく、日常生活も充実していました。寮ではフラットメイトとヨークに旅行に出かけたり、寮のイベントに参加したり、自炊を楽しむ時間もありました。テスト週間の後にはお菓子パーティーを開き、日付をまたぐまでおしゃべりを楽しみました。

(フラットメイトとお菓子パーティー)
卒業論文では異なる紛争形態が子どもの人身売買にどのような影響を与えるかについて研究し、ロシアによるウクライナ侵攻とシリア内戦の事例を比較検討しました。非常に限られた期間で執筆を進める必要があり、教授からのアドバイスは初期段階に限られていたため、大きな挑戦となりました。その結果、公開されているデータが限られている中でも、議論を実証的に裏付けるのに十分な資料を見つけて提示できた点が高く評価されました。私は今後も子どもの人身売買の問題に向き合っていきたいと考えており、この卒論での経験は今後の学びや研究の大きな糧になると思います。


